2022年(令和4年)は小規模事業者持続化補助金が新しくなります。2021年(令和3年)にあった「低感染リスク型ビジネス枠」がなくなり、「成長・分配枠」「新陳代謝枠」「インボイス枠」が新設される予定です。
小規模事業者持続化補助金とは
小規模事業者が変化する経営環境の中で持続的に事業を発展させていくため、経営計画を作成し販売ルートの開拓、業務効率化の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助する制度。
持続化補助金の対象となる事業者
常時使用する従業員が20人(商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)の場合は5人)以下の法人・個人事業主の方
持続化補助金の対象となる事業とは
小規模事業者が経営計画を作成して販売ルートの開拓、拡大、業務の効率化等に取り組む事業。
例①:技術サービス業
(計画)建設現場等撮影用ドローンの購入、建設新聞等から顧客先リストを作成し、計画的な訪問営業を実施する。
ドローンによる撮影事例紹介パンフレットを作成し新聞広告・DMによるドローン空撮サービスのPRを行う。→→→(成果)新聞掲載、「販促ツールを活用した訪問営業」は建築撮影業者としての知名度を飛躍させ、建設業者のみならず同業他社や他業界からもドローン空撮の依頼が増え、販路拡大につながった。
例②:養鶏業
(計画)廃棄される親鳥を有効活用し、かつ卵をいれたときの相性を追求した「京丹波鶏カレー」を開発。
商品パッケージをデザインし、販路開拓のチラシ、ポスターを作成、販売店に配布した。→→→(成果)自社の直売所の目立つところに置いたところ、食べた人からも評判は上々で、販売員が確信を持って勧める商品に。すぐに道の駅やスーパー、生協との取引が決まった。
例③:宿泊業
(計画)客室4部屋をビニール製の畳に入れ替えし、空気清浄機能付エアコンを設置して、ペット同伴客の受入のできる部屋へと改装を行う。
宣伝活動としてトラベル関連サイトや自社サイトで「ペットと過ごせる宿」として新たなターゲット用プランを設定しPRを行った。→→→(成果)補助事業実施によって、これまでペットの存在が旅行を躊躇される原因となっていた方々への需要喚起が図られたことにより、新規顧客が増加し、売上高も20%程度増加した。
(中小企業庁ミラサポHPより)
持続化補助金の補助上限額と補助率
申請類型 | 補助上限額 | 補助率 |
通常枠 | 50万円 |
2/3(成長・分配強化枠の一部の類型において、赤字事業者は3/4) |
成長・分配強化枠(賃上げや事業規模の拡大) | 200万円 | |
新陳代謝枠(創業や後継ぎ候補者の新たな取組) | 200万円 | |
インボイス枠(インボイス発行事業者への転換) | 100万円 |
赤字など状況が厳しい中でも、賃上げ等に取り組む事業者や、事業規模の拡大に取り組む事業者向けに特別枠が創設され、補助率や上限額が引きあがりました。((成長・分配強化枠 )最大200万円、補助率原則2/3(赤字事業者の場合には3/4))
後継ぎ候補者が実施する新たな取組や創業を支援する特別枠、インボイス発行事業者に転換する場合の環境変化への対応を支援する特別枠が設けられ、上限額が引きあがりました。
持続化補助金の対象経費
①機械装置等費 | 機械装置、ソフトウェア等 |
②広報費 | パンフレット、ポスター、チラシ、ホームぺージ等 |
③展示会等出展費 | 展示会、商談会等 |
④旅費 | 必要な情報収集や各種調査等のための旅費 |
⑤開発費 | 設計、デザイン、試作品、改良費等 |
⑥資料購入費 | 図書等 |
⑦雑役務費 | アルバイト代、派遣費、交通費等 |
⑧借料 | 機器、設備等のレンタル・リース料 |
⑨専門家謝金 | 指導・助言等を受けた専門家への謝礼 |
⑩専門家旅費 | 専門家に支払われる旅費 |
⑪設備処分費 | 新事業実施に伴う解体費、処分費、原状復帰費等 |
⑫委託費 | 市場調査等、自ら実行することが困難な業務の委託 |
⑬外注費 | 店舗改装等、自ら実行することが困難な業務の外注 |